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郁子(ムベ)の実

2021-12-13

12月も中旬となり、日毎に何となしに気忙しくなってきました。

先日、美術館隣地の雑木林の中で、一本の樫の木の枝先に珍しいムベの実が熟しているのを見つけました。近づいてよく見ると、大きな実が7個残っていて、先端の2個は野鳥(多分、カラスと思う)が突いており実は半分しか残っていませんでした。

この雑木林と美術館との境界にはレッド・ロビンの生垣を仕立てて区切っています。実は、生垣の端っこにも45年前、地区の氏神様の祭りで当時3歳だった娘(今の館長)を連れて祠のある雲仙・吾妻山の山頂へ登った際、道端に小指ほどの小さな一本のムベを見つけて、記念にと採ってきたものを以前住んでいた千々石町から移植していて、その蔓の根元は現在私の手首くらいの大きさに成長しています。

しかし移植後、生垣を剪定する度に伸びたムベも構わず一緒に刈り込んでいるので、実は年によって生ったり生らなかったりの状態です。今季は生垣上部の枝が密集した中に隠れたようにして2、3個生っていましたが、気づいた時は既に野鳥が突いており、後の祭りでした。

その代わりと言っては何ですが、思いもよらず雑木林のムベを発見頂戴して、美味しく戴き感謝しています。