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青春がまた一つ・・・。

2022-02-25

またまた、私達の青春真っ只中に、青春歌手で‟御三家(橋幸夫 舟木一夫 西郷輝彦)”と呼ばれた男の一人の西郷輝彦が亡くなりました。

御三家では私は爽やかな学生服姿で学園ソングを歌う舟木一夫のファン、家内はキリッとした顔立ちでポップス歌謡の西郷輝彦。二人で初めて行った彼らのコンサートが「御三家メモリアルコンサート」(於 : 長崎ブリックホール)で2001年5月のことですから、私共が50代になってから、同世代の御三家も50代半ばの頃でした。勿論、三人を見るのも生歌を聴くのも初めてです。

三人の内、兄貴格の橋幸夫はいなせな着流し姿でデビュー曲の大ヒットした「潮来笠」を皮切りに「霧氷」「恋をするなら」「恋のメキシカンロック」「子連れ狼」などを熱唱し、テレビで見ていた時とは違う高揚感を持ったことが印象に残っています。

舟木一夫は「高校三年生」「学園広場」「ああ青春の胸の血は」「君たちがいて僕がいた」「絶唱」などを、西郷輝彦は「君だけを」「十七歳のこの胸に」「初恋によろしく」「星娘」「星のフラメンコ」などを、私共がほとんど覚え込んでいる青春歌謡のヒット曲の数々を披露し、また三人が舞台に揃ってデビュー時からしばらくは所属するレコード会社の競争で他社のものとは仲良くしてはいけない等の制約があり、ほとんど交流が無かったことの裏話などで楽しませてくれました。ちなみに司会は、「一週間のごぶさたでした」の名調子で親しまれた「ロッテ歌のアルバム」の玉置宏でした。

西郷輝彦と私とは昭和22年の同年生まれですが、彼は早生まれで学年は一つ上。私が若い時はなかなかコンサートなんかには行けず、もっぱら彼らが出演した歌と同名の青春映画をスクリーンで楽しんでいました。まさか50歳を過ぎて御三家の共演を見られるとは、会場内を埋め尽くした殆ど同年輩の皆さんたちと青春時代に還り三者三様の歌声に最高に楽しく興奮しましたが、昭和がまた一つ消えてしまいました。

同じ青春を共有し、私たちに夢を与えてくれた西郷輝彦のご冥福を心よりお祈りいたします。

 

「御三家メモリアルコンサート」のチラシ