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5月の茶道

2022-05-27

今月から茶道では冬期の炉から夏仕様の風炉になりました。

これまでとの大きな違いは茶釜の位置で、炉に釜をかけていたのが風炉に釜をかけてお客様から火が遠くなるように置きます。

お稽古では濃茶の平点前からスタートです。風炉の場合の柄杓の扱いや、風炉に水を注すタイミング等をおさらいしながら二度通し稽古を行い、その後、薄茶の丸棚点前をしました。カタツムリの装飾が施された蓋置が初出しされていたので使用させて頂きました。

濃茶、薄茶とも道具拝見では亭主(お客様)から棗の形や窯元、茶杓の作や銘、仕覆の布地を尋ねられます。この中で自分で考えて答えるのが茶杓の銘です。細やかな季節感がある茶道の世界では一月毎にその時期を表現する色とりどりの銘があり、濃茶の時には重みのある言葉を薄茶の時には軽やかで女性らしい言葉を用いるようにと指導があります。稽古に行く前に幾つかの銘を考えていきますが、普段使わない言葉はスラッと出てこないことがあり、照れくさく思う時があります。

先生には一か月ぶりにお会いしましたがとてもお元気そうで、両親にとお土産の和菓子を頂き、楽しい稽古が終わりました。(N)