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‟大きいクルクル”の解体

2023-08-29

愛野町の馬鈴薯生産地区の高台中央に建っていた町のシンボル的存在の一つ(?)であった大型風力発電所(一基)の解体作業が進んでいます。

この風力発電機は、3枚羽根(ブレード)の水平軸型(プロペラ形)風車で、タワーの高さが約64メートル、羽根の直径が70メートル、出力が1.5MW、年間発電量は290万kwhで一般家庭860所帯分相当とか。

諫早の中学生の孫息子が2歳の頃、母親のお産に伴う里帰りで愛野に在る保育園の一時預かりに約一年間通っていた頃、私が運転する送迎の車の助手席からこのタワーが見える度、タワーを指差しては「大きいクルクル!、大きいクルクル!!」と言いながら、喜び、眺めていました。

そんなある園がお休みの日、子守を兼ねてドライブがてらにこのタワーの下まで連れて行くと、タワーのあまりの大きさに、目を大きく見開き口はポカーンと開けて驚きの表情をして、両腕は下方に力いっぱい伸ばしてグーっと背伸びしながら見上げていたのが印象的でした。

また、タワーは私がこの地に引っ越してきてから走り始めたジョギングコースの折り返し地点の一つにもなっていました。ここの県道を走る時は毎回、タワー下の広場で長崎野母半島や諫早方面、多良岳や有明海を望みながら入念にストレッチなどをやっていました。またこの道路に繋がる日向平(ひなたびら)線の千々石町農道を走る際には、タワーが山間部の切れ間から見えたりして、今どれくらいの距離を走ったかの目安にもなっていました。

タワーは設置してから19年が経過して役割を終え、今後のメンテナンス等を考慮しての解体だそうですが、永年親しんだシンボル的なものが無くなることに少し寂しい気がしています。

 

     作業のお知らせ看板

   解体中のタワー(羽根が外れている)