山本美術館 > ブログ > オランダ旅行記-(3) アムステルダム国立美術館

オランダ旅行記-(3) アムステルダム国立美術館

2010-01-05

28日はアムステルダムの美術館巡りです。

9時の開館を目指して「アムステルダム国立美術館」に到着、既に入館を待つ小さな列ができていました。入館チケットは事前に購入していたので、列に並ぶことなくセキュリティチェックを済ませ入館しました。本館は2013年まで改装工事中です。そのため現在は別館のみの開館ですが、17世紀のオランダが生んだ巨匠画家たちを始めオランダ美術や文化を網羅した展示は圧巻でした。

まず、17世紀に成立したジャンル「静物画」の実物と見間違えるほどの写実的な作品をうっとり眺め、やはり17世紀の風俗画家のヤン・ステーンやピーテル・デ・ホーホの名作、ヨハネス・フェルメールの「牛乳を注ぐ女」「手紙を読む女」などの4作品を間近に観ることができて感動もひとしきりでした。

次に、「レン・ブラント作品」の部屋へ入るとそれまでとは違う空気感、そして存在感ある作品群には思わず涙が出るほどでした。「夜警」の俗称で知られる巨大(363cm×438cm)な名作「フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ファン・レイテンブルフ中尉の部隊」の前にはさすがに多くの鑑賞者が群がっていました。レン・ブラント(1606-1669年)作品は、いずれも精緻さや暗影表現の素晴らしさがずば抜けていて光り輝いています。たくさんのまとまったレン・ブラント作品を一度に鑑賞したのはもちろん初めてのことですが、巨匠と言われる所以を五感に十二分に感じさせられました。

その他に、彫刻や陶磁器、版画、家具などのオランダ美術、歴史資料などが展示されてありオランダ芸術史の全体を大まかに把握できました。

頭からレン・ブラントが離れないまま感動を引きずりながら、次の鑑賞先へと移動しました。

1262677408_CIMG7580-1アムステルダム国立美術館 入口の門

1262677408_DVC00029同美術館側から撮影したアプローチと石門

1262677408_NONALNUM-A5ECA5F3A5D6A5E9A5F3A5C8CCEBB7D9レン・ブラント 「フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ファン・レイテンブルフ中尉の部隊」1642年