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オランダ旅行記-(11) マウリッツ・ハウス美術館

2010-01-16

デン・ハーグで一番の楽しみにしていたマウリッツ・ハウス美術館は、ホフファイファ池のほとりにあり国会議事堂隣の17世紀に建てられたルネッサンス古典様式の私邸を王立美術館として一般公開されている優雅な佇まいの美術館です。王室オラニエ家が代々蒐集した作品を所蔵展示しています。

とりわけヨハネス・フェルメール(1632-1675年)の「真珠の少女」と、世界で一番美しい風景画と称される「デルフトの眺望」を所蔵していることで知られており、フェルメールファンにとっては聖地とも言われています。

今回、フェルメールはこの2作品と、東京で一昨年に見た「ダイアナとニンフたち」を再び鑑賞できました。「デルフトの眺望」は黒雲が手前の街並みを覆い明雲が遠景を明るく照らしています。前代未聞の奥行きを感じさせるこの作品が、世界で一番美しい風景画と言われる所以が分かるような気がしました。「真珠の少女」は青いターバンと実寸大以上に描かれた真珠の耳飾りが印象的で、繊細な光と色のニュアンスが絶妙でした。

他には、フランス・ハルスの「笑う少年」、レンブラントの出世作「ニコラース・デュルプ博士の解剖学講義」や「自画像」、ルーベンスやブリューゲルなどの作品も見ることができて、感動が治まらないまま聖地を後にしました。

今回のオランダ旅行で新たに7点のフェルメール作品を見ることができて、現在までに総作品数の約半分19点のフェルメール作品を鑑賞したことになります。全点踏破に一歩ずつ近づいています。

1263602136_DVC00057マウリッツ・ハウス美術館の外観

1263602136_img194館内の様子(カタログより)

1263602136_img191ヨハネス・フェルメール 「デルフトの眺望」

1263602136_img190ヨハネス・フェルメール 「真珠の少女」