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「河鍋暁斎」

2008-04-17

先日、棟方志功関係の資料に目を通していたら「河鍋暁斎」の名前が出てきました。河鍋暁斎は、何か奇抜な作品を多く描いている画家だなという印象を持っていました。しかし、これまで詳細に調べたことはなく、先日のテレビ出演が終わり一段落ついてから、父が購入していた河鍋暁斎の文献を手にとってみました。

「河鍋暁斎」(1831~1889)は幕末から明治にかけての絵師ですが、日本画の正統・狩野派と浮世絵の大御所・歌川派の二派に学び、日本画家・浮世絵師として活躍した方です。 江戸時代の個性派絵師の代表の伊藤若沖や曾我蕭白を彷彿させる作風、大胆な筆使いで毒の効いたセンスのユーモアたっぷりに描いた作品があると思えば、能・狂言の演目を繊細に描いたりと、見れば見るほど知れば知るほど、その魅力に取りつかれていきます。 奇想天外で奇抜だけれども、豊かな構想と緻密な描写、仕掛けられた奥深さのある作品などを残しています。 現在、河鍋暁斎没後120年を記念して、京都国立博物館で『暁斎―近代へ架ける橋』(~5月11日まで)が開催されています。

本物の「河鍋暁斎」作品に出会いたい、と強く思っております。

「白鷲と猿図」 河鍋暁斎記念美術館所蔵

「新板大黒天福引之図」 河鍋暁斎記念美術館所蔵