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芥川賞作家「野呂邦暢文学碑」 

2010-04-02

諫早市の上山公園に設置されている「野呂邦暢文学碑」。

野呂邦暢(1937-1980)さんは長崎県出身の作家で、私の母校・諫早高校の大先輩です。故郷の諫早を舞台とした小説を多く書かれ、自身の1年間の陸上自衛隊入隊時の体験を書いた「草のつるぎ」(1973年)で第70回芥川賞を受賞されました。しかし、42歳の若さで急逝。諫早をこよなく愛し、諫早から題材を求めてたくさんの作品を世におくられた功績を称え、そして偲び、1986年に文学碑が公園内に建てられました。 文学碑には「諫早菖蒲日記」(1976年)の一節と共に、菖蒲の花を配した野呂邦暢さんの肖像画銅版が飾られています。この銅版を制作されたのが小﨑侃先生です。

当館で開催中の「小﨑侃作品展」では、そのレリーフ原型も特別展示しています。また、余談ですが父の本棚には野呂さんの生存中に縁あってサインをいただいた「草のつるぎ」と「鳥たちの河口」の本が並んでいます。明日3日(土)と4日(日)は、侃先生が終日在館されます。侃先生とお会いできるチャンスです。どうぞ当館へ足をお運びください。

1270196924_P4030003-1諫早上山公園内 「野呂邦暢文学碑」 1986年制作

1270196924_img257野呂邦暢文学碑のレリーフ