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長崎県美術館「山下清展」

2010-04-20

昨日は長崎県美術館で開催中(~6/20まで)の「山下清展」へ出かけました。

私は幼少時に一度、父に連れられて山下清の展覧会に出かけた記憶があります。 その時見た貼絵の素晴らしさに感動し、帰宅後に早速自分なりに貼絵(ちぎり絵)をして楽しんだことが思い出されます。 それから、30年近くの年月を経ての作品鑑賞です。

今回の展覧会は、山下清が学園生活のなかで初めて貼絵を制作した昆虫などの作品、全国を放浪した旅先の風景作品、ヨーロッパの旅行先でスケッチし貼絵やペン画で描いた作品、そして油絵や皿絵、遺作となる「東海道五十三次」全55枚の素描画まで、彼の歩んだ人生を一緒に辿るような展示内容でした。

人々の営みや風景を自然体にストレートに描いた作品は、どれもが素朴で隅々まで細かに表現されていました。 テレビドラマや映画などで演じられる「裸の大将」の山下清像とは少し異なり、彼が何を考え、何を思い、何を感じながら作品を描いたのかが垣間見られ、真の山下清画伯を感じることができました。

1271751006_img285「自分の顔」 貼絵 (1950年制作)

1271751006_img284「長岡の花火」 貼絵 (1950年制作)

1271751006_img286「東海道五十三次 三条大橋(京都)」 版画 (制作年不詳)