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福岡三越の「歴代沈壽官展」

2011-02-14

先の連休、所用で福岡へ出かけたのを機に、福岡三越で開催中の「パリ・三越エトワール帰国記念、薩摩焼 桃山から現代へ 歴代沈壽官展」(2/8~2/13)を鑑賞しました。

薩摩焼は、16世紀末に朝鮮半島から来日した陶工たちにより作陶が始まり、沈壽官窯の初代・沈当吉もその一人でした。彼らは薩摩焼を代表する白薩摩の陶土を発見し、江戸時代には薩摩藩主島津家の保護の下に制作を続けていきます。その後、パリ万博やウイーン万博などにも沈壽官窯の薩摩焼が出品されたりして海外でも広く紹介されています。現在、沈壽官窯は十五代当主が400年の伝統を受け継ぎ、意欲的に制作活動を続けられています。

今回の展覧会では、初代から現代までの沈壽官窯の白薩摩・金襴手、透彫などの作品80点と十五代の新作10点が展示、一部販売されていました。わびさびの深い白薩摩、繊細で美しい透彫、豪華絢爛な金襴手など落ち着きのある素晴らしい薩摩焼に、見れば見るほどうっとりと惹きこまれました。

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