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「小林清親展」始まります。

2011-02-28

明日から当館2011年の特別企画展第2弾「小林清親展」(3/1~4/27)が始まります。

小林清親(1847(弘化4)年~1915(大正4)年)は、江戸・明治・大正時代と激しく変動する三時代を生きた浮世絵師であり版画家です。

清親は27歳(明治7年)から絵の道に進み、日本画を河鍋暁斎、西洋画を英人ワーグマンに学び、明治9年、江戸から東京へと変わっていく様子を新しい画風で描いた「東京名所図」を発表します。これは、従来の浮世絵に光線と陰影を取入れた新画法「光線画」でリアルに表現されていて、浮世絵版画に文明開化をもたらしたと言われています。

「東京名所図」シリーズは5年間続き、全部で93図ありますが、今回はシリーズの中から13点を紹介します。あけぼの・たそがれ・月明かり・雪明かり・夕映えなどの自然の光や、瓦斯燈・提灯・ランプ・花火等の人工の光と闇の対比が織り成す画風は繊細で抒情豊かです。

皆さまに清親の光線画を鑑賞していただきたいと思います。

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