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福岡市美術館「ハンブルグ浮世絵コレクション展」

2011-05-09

ゴールデンウィークの最終の土日を利用し福岡へ出かけ、5月8日まで開催されていた福岡市美術館「ハンブルグ浮世絵コレクション展」を鑑賞しました。

日独交流150周年の今年、ドイツのハンブルグ美術工芸博物館の所蔵する4,500点を越える浮世絵コレクションから237点を選んでの記念展覧会です。

浮世絵版画を代表する鈴木春信、鳥居清長、東洲斎写楽、喜多川歌麿、歌川豊国、葛飾北斎、歌川広重や歌川国芳などの絵師の作品が多く紹介されていました。中でも、浮世絵の創始者である菱川師宣や浮世絵初期の奥村政信、西村重長などの作品を間近に観ることができて大変感動しました。また、浮世絵版画そのものの種類や品質の高さはもちろんですが、それに付随した版木や画稿、版下絵、校合摺りなど制作に関連する資料もたくさん展示されていて、とても価値ある鑑賞となりました。

日本が世界に誇る浮世絵作品が海外に多く流出していることは歴史の流れの中で仕方ないことですが、日本から遠く離れたヨーロッパで大切に保管保存され、今の世の私たちが名品の数々を再び鑑賞できることは有難いことですし、今後もさらに紹介され続け後世に伝わっていくことを望んでいます。

1304914357_img553ハンブルグ浮世絵コレクション展 カタログ表紙