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火鉢

2011-12-03

小学生の頃、冬場の暖は主に火鉢を利用してとっていました。

燃料の炭火は、当初は風呂沸かしの薪や台所のかまどの消炭を使い、市販の木炭の使用や炬燵を利用して暖をとるようになったのは小学校高学年になってからと記憶しています。

火鉢では上半身は温まりますが、足元が冷えるので正座をしたり胡坐をかいたりしてよく足先を温めたものです。家族で火鉢を囲み、五徳の上で餅を焼いたり、正月などの特別なときにはスルメを焼いたりして、それなりに楽しいものでした。

今頃、骨董品蒐集家に好んで集められている「オールドノリタケ」と呼ばれる商品があります。食器、花器や飾り皿などにデザインは多彩です。その中でも、特に火鉢は若い人=女性に人気があり、暖をとるためだけでなく、金魚鉢や花活けや植木鉢カバーなどとして利用されているケースが多いようです。

私も10年位前、友人に勧められてオールドノリタケの一人用の火鉢を手に入れました。ノリタケ特有のクリームイエローに広重の東海道五十三次の浮世絵が焼き付けてあるものです。普段はしまい込んでいますが、これを機会に展示してみようと話しています。

1322908468_NONALNUM-A5B3A5D4A1BCA1C143494D4734303737オールドノリタケ「火鉢」