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「いっちゃんコンサート」と「PEACE」

2014-10-14

先日、諫早市有喜町のふれあい会館で催された市原隆靖さんのコンサートに出かけ、秋の夜長のひと時を楽しみました。

一時間余りのコンサートは、「情熱大陸」を皮切りに「白鳥」「秋桜」「思案橋ブルース」「アナと雪の女王」などをオーボエの楽器で、自身で作詞作曲の「ふるさと」と「あなたがそばにいるだけで」は歌で披露され、大人から子どもまで気楽に楽しめる内容でした。諫早高校時代に吹奏楽部部長だった姉から、一級上の北陽台高校の吹奏楽部部長の市原さんは当時からとても光っている存在で、長崎大学では偶然にも学部が同じだったので、市原さんの活躍は良く知っていると聞いていました。今回、私も生で演奏が聞けて、白く輝くようなオーボエの音色にうっとりしました。市原さんのますますのご活躍を祈念しております。

コンサートが開かれたふれあい会館は比較的新しい公民館で、ロビーに前衛書の飛龍会会長・出口恵山さんの書「PEACE」が掛けてありました。当館にたびたびお見え下さった故・宮崎翠雲先生が飛龍会の副会長だった関係で、出口さんについてのお話しや、出展案内などで作品を拝見したことはありましたが、直接作品を目にしたのは初めてです。

91歳になられる出口さんは、昨年、卒寿の記念個展をパりで開かれるなどお年を感じさせない活躍をされています。「PEACE」は墨色に赤、オレンジ、グリーンの色彩を取り入れ、感覚も若く、生き生きと伸びやかに書かれています。医師でもある出口さんは、「人の生と死に直面した半世紀だった。命に絶えず執着した人生だったと言っても過言ではない。その生活感から作品が生まれた。平和と愛の尊さを表現していきたい。」と記されています。(N)

 

IMG_4288z出口恵山書「PEACE」