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万年青

2015-01-17

今週の活け花は「万年青(おもと)」です。

万年青の葉は一年中青々として次々と新葉を出し真っ赤な実をつけるので、「千々孫々まで繁栄する」として祝儀の花とされています。毎年一回は池坊華道の七種伝の一つである「万年青」を活けますが、今回は10枚の葉と一つの実で活けました。

生花は役枝を真副躰と名づけますが、万年青に限っては呼び名が変わり、「立葉」(真)、「露受葉」(副)、「前葉」(躰)、この他に「流し葉」を加えて四つの役葉によって調えます。準備してある10枚の葉を、それぞれの役葉に合うものを見極め、長さを整え、全体のバランスや角度を見ながら活けていきます。足元を一直線に整える普段のお生花とは違い、万年青独自の活け方をするのですが、毎年活けている成果もあり先生の手直しもほとんどなく活けることができて、大満足の出来でした。

今年が良い年であるように願いを込めて、喫茶ルームに飾りました。(N)

 

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